今から面白い記事をお見せします。
------2020年7月
その男は悩んでいた。
テレイン
「ぶぅぅぅぅぅ……。うぅぅぅうぅぅ〜」
トイレで腹痛に悶えながらも、
片手にスマホを握り、悩んでいた。
テレイン
「面白い記事が……書けん……。んぐぅ」
その男とはテレイン。
即ち、このブログの著者である。
テレイン
「俺はもう3年も前からブログを書いている……*1」
「しかし……。困った……。昔のように切れ味の良い(と少なくとも自分では感じられる)記事が書けない……」
そう。男の悩みとは、切れ味が悪くなった事。
現実世界に友達がおらずとも、ネット友達がおり。
現実世界に恋人がおらずとも、ネットにネカマ恋人がおり。
学年もまだ大学1年とかだったので将来にさしたる不安もなかったあの頃。
そのような心のゆとりは、少なからず男の記事にも影響を与えていた。
しかし……
テレイン
「俺ももう3年生だ……。*2将来のこともあるし、なにより、ネットにもたいして友達がおらぬ……」
そう。今の男は追い込まれている。
別に追い込まれているからといって何かが変わるわけではないが、事実、追い込まれているのだ。
そのような精神状態で、ゆとりを持った記事作成など、できようはずもない……。
テレイン
「俺は……俺はどうすれば良いのだ……」
どうすれば……。どうすればどうすれば……。
テレイン
「どうすれば……んぐぅ! はぁはぁ……ハッ!!」
腹と尻の痛みにうめいたその刹那。
テレキメデス、閃く。
ユーリカ……。
テレイン
「分かったぞ……! 過去の記事と同クオリティの記事を投稿する……その方法がな!」
テレインの尻
「ブリッ(肯定)」
尻も思わずうなずいた、その方策とは……?
衝撃の鑑定結果は、CMの後……!
リバイバル上映 【若ハゲ編】
悶えるような腹痛の中。
男がうんこと共にひねり出した答え。
それは過去に投稿し、人気のあった記事を上げ直すことである。
リバイブ! してますか?
どうもこんにちは。
リバイブ党所属、バック黄泉比良坂と申します。
よ み が え れ
いやそんな程度の事で蘇ってたら世話ないんですけどもね〜〜
む し か え せ
いやそのネタももう良い加減賞味期限切れなんですけどもね〜〜
の み あ か せ
それでは、ご覧ください。
過去記事リバイバル その一 若ハゲ編。
どうぞ。
テレイン
「いや……まてよ?」
男にはひとつ、気になることがあった。
テレイン
「あの記事は、あのタイミングで書いたからこそ意味があるものだ……」
「それを今というタイミングで上げ直せば、現状と文脈に齟齬が出てしまう……」
大学生など、まだまだ若造。
少ない人生経験では、面白トークをできる存在は希少だ。
大部分の大学生はつまらない。
しかし、彼らの飲みイベントでは、笑顔が溢れるという。*3
なぜか?
それは、『飲みイベント』が別段、面白さを求められるような場ではないからだ。
これがもし、お笑いコンテストの予選とかだったら、怒号が飛び交うだろう。
それはその場が、面白さを求められる場だから。
つまり、文脈によって求められるコンテンツの性質は異なるのだ。
テレイン
「今の文脈に……あの記事は則しているのか……?」
男には確信が持てなかった。
テレイン
「今あのネタを引っ張り出してきて、面白いのか……?」
あのネタは面白いのか?
というかそもそもここまで引っ張っちゃった時点でもうタイミングを逃しているのでは?
テレイン
「しかたない……辞退だ……」
「俺は“プロ”だ……。プロの“ブロガー”だ……」
「わいは猿や……
プロゴルファー猿や!!!!!!!」
テレイン
「黙れ(ドン)」
オナ猿兄さん
「ワイも猿や!!!!」
テレイン
「お前の妹さんは
絶対に
オレが孕ませる」
トルネードスラッシュ
「誰が猿や」
テレイン
「少しは本気が出せそうだ(ニィ…)」
☆圧倒的……! これがプロの画力……!
テレイン
「プロである以上、納得のいかない作品を出すのはダメだ……」*5
テレイン
「今回は適当に……この辺でオチをつけてやめよう。ああそうしよう」
男は決断した。
その決定が、何の意味もなさないことも知らずに。
1時間後
テレイン
「ぶぅぅぅぅぅ……。うぅぅぅうぅぅ〜」
「オチが思いつかん……」
その男は悩んでいた。
------2020年 7月